キャッシングの審査について

はじめてキャッシングやカードローンに申し込むとき気になるのは「審査」だと思います。

カードローンは申込者の信用をもとに無担保・保証人なしで現金が借りられるサービスなので、申込者がちゃんとお金を返済する経済力や資質があるのかどうかをよく調べなければならないのです。ここでは、もう少し具体的にどんな部分を審査しているのか見ていきます。

しかし、実際のところキャッシングやカードローンの審査基準は公開されていません。

一度カードローンに申し込んで断られたことのある人なら分かると思いますが、審査に落ちた理由は絶対に教えてくれません。ローンの審査基準というのはそれほど重要で企業秘密にあたる部分だからです。

「年収が○円以上ないと審査に通らない」「勤続年数は○年以上」「△△の職業は審査に通らない」「他社借入が○件以上あると審査に通らない」といった明確な審査基準はカードローン・キャッシング会社内部の一部の人しか知りません。

それに、審査自体も多くの審査基準を点数化(スコアリング方式)して総合的に判断するため、それぞれの項目毎に基準があるわけではなく、総合的に判断されるものであるので言葉で表現できない部分もあります。

唯一公開されている基準は「貸付条件」です。また、申込みで申告する情報はすべて審査に必要な情報です。どんな貸付条件で審査される項目は何かを事前に知っておけば、多少は安心できるのではないでしょうか。

まずは貸付条件を知ろう

貸付条件で一番明確なのは、年齢です。年齢の条件は各社だいたい同じですが、微妙に違うところもあるので、若い方、高齢の方は一度確認しておいた方がいいでしょう。年齢の条件に当てはまらなければ審査は絶対に通りません。

その他は、実際申し込んでみないと分からないはっきりしない条件ですが、まずは各社の貸付条件を確認しておくとよいでしょう。

大手消費者金融のカードローン貸付条件

カードローン 貸付条件
アコム ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下の方
・安定した収入と返済能力を有する方
SMBCモビット ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下の方
・安定した収入のある方
プロミス ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下の方
・安定した収入のある方
アイフル ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下の方
・定期的な収入と返済能力を有する方

銀行カードローン貸付条件

カードローン 貸付条件
三菱UFJ銀行カードローン ・契約時の年齢が満20歳以上69歳未満の方
・原則安定した収入がある方
・保証会社(アコム株式会社)の保証を受けられる方
三井住友銀行カードローン ・契約時の年齢が満20歳以上69歳以下の方
・原則安定した収入のある方
・保証会社(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)の保証を受けられる方
みずほ銀行カードローン ・契約時の年齢が満20歳以上66歳未満の方
・安定かつ継続した収入の見込める方
・保証会社(株式会社オリエントコーポレーション)の保証を受けられる方

共通している点は、「契約時の年齢が満20歳以上」と「安定した収入がある人」です。

年齢の最高年齢は、みずほ銀行だけ66歳未満でその他は69歳以下だったり69歳未満だったりと微妙に異なります。また、ここに記載はありませんが、契約後に年齢がこの条件から外れた年齢に達すると以後の新規借入ができなくなります。ただし、返済は継続して可能です。

また、「安定した収入」は何をもって安定と判断しているかは分かりませんが、一説には「勤続年数が半年以上で毎月同じくらいの給与をもらっている」が最低ラインと言われています。

安定した収入を得ていれば、アルバイト、パート、派遣社員、契約社員でも問題ありません。また、中には学生は不可としている銀行もあるので事前に確認した方がいいでしょう。

また、日雇い労働者や完全歩合給の営業職は毎月の給与が安定しないという理由で審査には通りにくいとも言われています。

無職は当然審査には通りませんが、銀行では「原則」と書かれている通り専業主婦のように配偶者に安定した給与があれば貸し出すところもあります。ただ、どの銀行でも同じではないので申し込む前に電話で確認した方がいいでしょう。

消費者金融にも「配偶者貸付制度」があり配偶者に安定的な収入があれば貸してくれます。しかし、ウェブから申し込めるかどうかは各社で対応が異なってきますので一度電話で相談した方がいいでしょう。

以上が最低限の条件になります。次にもう少し細かい条件を見ていきましょう。

仮審査

消費者金融や銀行のキャッシング・カードローンの審査は、「仮審査→本審査」という流れで行なわれています。

審査基準はキャッシング・カードローン会社で異なりますが、審査項目は大きな違いはないと言われています。銀行の審査は消費者金融に委託されていることからも、銀行の審査項目は消費者金融の審査項目に準じています。

キャッシング・カードローンの仮審査では、個人情報や勤務先情報といった項目をコンピューターが点数化(スコアリング)しています。

スコアリングで使用される審査項目は各社で異なりますがおよそ同じと考えてられます。申込みフォームで入力した内容が審査項目になります。

個人信用情報機関への照会

あなたが申込を行うと、まず最初に調べられるのが個人信用情報です。個人信用情報機関は、金融会社各社が情報を共有しているもので、他社や過去のお金の借入状況や返済の遅れの情報などを調べる事ができます。また、住所や連絡先、勤務先などの情報も照合され、申請した情報に偽りがないかどうかも確認できます。

他社に多くの借金があったり、返済の遅れがあればそういう人にはお金は貸せないと判断できます。会社によってはウェブから申し込むと自動的に個人信用情報に照会をし融資可否が即座に表示されるようになっているものあります。ただ、個人信用情報だけで融資可能とは判断されません。どちらかというと融資不可能かどうかをふるいにかけるために使われます。

他社の借入れ状況

他社の借入状況は影響が大きい審査項目です。消費者金融では総量規制の法律によって他社も含め年収の1/3を超える貸し付けはできません。つまり他社に借入がある場合、それも合算して年収の1/3以内しか借りることができないということです。
※住宅ローンや自動車ローンは総量規制の対象外ですので、計算に入れる必要はありません。

ただし、銀行カードローンは総量規制の対象外になるので年収の1/3を超えても貸せないということはありません。ただ、いくらでも貸してくれるというわけではなく、各行ごとに基準があり基本的に返済ができると判断されなければ融資は受けられません。銀行は審査が厳しいので逆に年収の1/3以下でも貸してくれないということもあります。

また、借入件数も重要です。3〜4社以上に借入があると借入金額に関係なく審査には通りにくくなります。複数の会社から限度額いっぱいで借りている人は、そのうち1社に限度額を増やしてもらう交渉をした方が得策だと思います。契約して半年ほど延滞なく返済していれば限度額を上げてもらえる可能性は高いです。

他社の借入状況で「延滞」があると悪い評価になります。やはり、きちんと返済できる人にしかお金は貸せませんから、過去に延滞したことがあると審査に通りにくいでしょう。1度くらいの延滞ならうっかりということもあると思いますが、2度3度ある人は新規での借入は諦めた方がいいと思います。

また、意外なところで携帯電話料金の未払いが原因で審査に落ちるということもあります。

携帯電話は2年間解約しないことを条件に端末代実質無料といった契約があります。実質無料の内容は、端末代金を2年間の分割払いにした上で毎月返済額と同じ金額を割引きするという仕組みでできています。(だから、途中解約すると割引がなくなり端末代金の支払いだけが残ります。) つまり、割引によって端末代は±0円になりますが、契約上はローンで毎月返済しているということになります。ローンなのでうっかり支払いを忘れると個人信用情報に「延滞」と記録されます。それが他社の審査に影響するのです。携帯電話料金をコンビニ払いにしておくとうっかり忘れてしまうこともあるので口座振替やクレジットカード払いにしておいた方がいいでしょう。

他社の借入状況の申告で一番やってはいけないのは借りているのに借りていないと嘘をつくこと。金融機関は個人信用情報を共有しているので調べればすぐにバレてしまします。 他社借入状況は必ず調べられるので正直に申告しましょう。

住所・居住年数

居住年数は意外と審査では重要な項目です。短期間で引越しを繰り返している人はそれだけ安定しない人という印象を与えてしまいます。長く同じところに住んでいる方が評価は高いです。また、賃貸よりも持ち家の方が評価は高いです。持ち家があるということは資産を持っていて居住地も安定していると見られるからです。更に住宅ローンのない持ち家は一番評価が高いです。家賃や住宅ローン返済の負担がなく、その分を返済に充てられるからです。

持ち家で住宅ローンを組んでいても総量規制の計算の対象外になりますが、住宅ローンの毎月の返済額が給与に占める割合が高いと、評価が下がることがあります。これは家賃でも同じことが言えます。給与に対して明らかに高い家賃の所に住んでいると評価が下がることがあります。

借入れ希望額

当然ですが、借入希望額が高い方が審査には通りにくくなります。例えば、いま必要なお金が30万円なのに、少し余裕があったほうがいいと思って100万円を希望すると、それが原因で審査に通らないこともあります。

借入希望額が少ない方が審査には通りやすいので、本当に必要な金額を希望するようにしましょう。それに、消費者金融の場合、50万円を超えると所得証明書の提出が求められるので余計な手間がかかります。

本当に100万円必要ならそう書くしかありませんが、通常、最初から高額の融資をしてくれる会社はありません。ある程度の期間、返済実績を積んでから限度額を上げてもらうというステップが必要です。

固定電話

現在は一人暮らしで携帯電話しか持っていないという人も多いので契約も可能ですが、固定電話があった方が評価は高いと言われています。これは、固定電話が実際にその住所に住んでいる証となるからです。また生活が安定しているという評価にもなります。

ただ、自分のいないときに家族が電話に出たらどうしようという心配もあるでしょう。でも安心してください。家の電話と携帯電話の両方を登録して、通常の連絡は携帯電話にしてほしいと伝えれば携帯に繋がらないといった事情がない限り家には電話しません。それに、そもそも支払いが送れる等の緊急自体でも無い限り連絡はしてこないと考えて大丈夫です。もし延滞したらすぐに自分から金融機関に電話するようにしましょう。

独身・既婚

結婚している方が生活が安定という点では評価が高くなりますが、奥さんが専業主婦だったり子供がいたりすると独身より出費が増えるので、逆に返済能力が少なく評価されることもあります。

専業主婦

専業主婦の場合は、配偶者に収入があれば融資可能という会社と、まったく貸せないという会社に分かれます。銀行は総量規制の対象外なので収入のない専業主婦でも銀行の判断で(夫に安定した収入がある等)貸してくれることもありますが、消費者金融では総量規制により無収入の主婦には貸す事ができません。夫に安定した収入があってもです。

また、専業主婦OKとしている銀行でも貸し出し上限額を通常より低く30万〜50万円程度にしていることが多いです。

本審査

仮審査に通過すると、次は本審査に進みます。キャッシング・カードローンの本審査では、在籍確認と必要書類(本人確認書類や収入証明書類)の確認が行われます。

必要書類

キャッシング・カードローン会社によって提出する必要書類は異なる場合がりますが、主に次のような書類が必要になります。

本人確認書類

・運転免許証
・健康保険証
・パスポート
・特別永住者証明書
・外国人登録証明書
・在留カード

収入証明書類

・給与明細書
・源泉徴収票
・所得証明書
・税額決定通知書
・確定申告書

本人確認書類は必須の書類になりますが、収入証明書類は、必要に応じて提出を求められます。

※ 個人事業主や自営業者の方は、収入証明書類として確定申告書の提出を求められる場合があります。

必要書類はスマホで撮影して送るだけなのでそれほど手間はかからないでしょう。しかし、申込み内容と異なる内容の場合、本審査に落ちることもあります。引っ越して身分証明書の住所変更を忘れていたりすることもあります。

在籍確認

「在籍確認」は申込者が勤務先で本当に働いているかを確認するために行われます。やはり勤務先を偽って申告する人がいますので、在籍確認は確実に行われます。

在籍確認は電話で行われます。

在籍確認は何も本人が電話に出られなくても大丈夫です。同僚が電話に出て「○○はいま外出しております」「○○はいま席を外しております」と対応できればそれで完了です。そこに勤務していることが分かればそれで在籍確認は完了します。

同僚にバレるのでは?と勤務先に電話がかかってくるのを嫌がる人もいますが、在籍確認は個人名で電話しますのでカードローンやキャッシングの審査だとは気づかれることはありません。

しかし、職種や職業がら、会社に個人名で電話がかかってくることはありえないという人は、電話連絡のないSMBCモビットの「WEB完結」に申し込むといいでしょう。

ただし、「WEB完結申込を利用した場合は勤務先の電話連絡なし」と公式サイトで明言しているSMBCモビットのようなカードローン会社ならあります。SMBCモビットのWEB完結申込を利用した場合、カードローン会社から勤務先に電話がくることはありません。

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