カードローンの実質年率はわかりにくい? 最低限これだけは知っておきましょう

カードローンは比較的気軽に借り入れられるローン商品ですが、利息のことまで考えていますでしょうか?

借入れをしてひと息ついた後は、毎月一定額を返済していけばいいだけです。そうすると、高い金利のことはあまり考えない人も多いのではないでしょうか。

きちんと返済さえしていれば問題はないようなものですが、金利のことを知らないと損をします。最低限これだけはという内容は知っておきましょう。

実質年率ってなんのこと?

実質年率という言葉がありますが、カードローンの商品概要に記載された「金利」とは違うのでしょうか。

正確には使い分けがありますが、利用者にとってはまったく同じ意味だと思っていいでしょう。

実質年率は、保証料や経費など、貸金業の運営に関するあらゆる経費を含んで表示されるものですが、借りる側はこれに基づいて実際の利息を支払います。そして、この実質年率を表示することが義務付けられています。ですから、一般に「金利」と言っているものと、指し示す内容は少しも変わりません。

「実質年率18.0%」でも、「金利18.0%」でも、その内容は同一です。

多くの消費者金融が貸出しをしている、利息制限法の上限である金利18.0%で借り入れた場合、利息はいくらになるでしょうか。

まず年間利息を算出します。元本が10万円の場合、こうなります。

100,000×18.0%=18,000

年間利息は18,000円です。返済を考えないものとした場合、10万円を借りっぱなしにしますと一年間でこれだけの利息が発生するという意味です。

これは便宜上の額です。これを一年の日数である365で割ると、日利が出ます。(うるう年の場合は、366で割ります。)

18,000÷365=49.32

10万円を借りたときの一日の利息は約50円です。

返済はおおむね月一回ですが、前回返済時から、今回返済時までの日数を掛けると、月の利息が算出できます。

前回返済時からの期間が30日だとすると、

49.32×30≒1,479

10万円を30日間借り入れたときの利息がこの額、1,439円です。

カードローンの返済時においては、「いくら返せばいいのか」しか理解していないことが多いでしょう。ですが、返済額の中には、必ず利息が含まれています。

返済額が一定でも、利息は変わります。毎月の返済では、まず利息に充当され、そののちに元本に充当されます。毎月の返済が8,000円だったときは、8,000円のうち1,479円が利息に、残りの6,521円が元本に充当されます。

次の月は、前月より元本が減っています。減った元本について、新たに利息の計算がなされます。こうして、元本の減少とともに利息自体もどんどん減っていきます。

毎月の支払が定額であれば、返済額に占める元本の割合が増えてくるわけです。

消費者金融大手には、初回借入れ時の無利息サービスがあるものがあります。無利息サービスの場合も、定例の返済は必要です。ただし、返済時に発生する利息が多くありませんので、返済額のほとんどが元本に充当されることになります。

アドオン金利ってなんのこと?

「実質年率」という用語があれば、それ以外の用語もあります。「アドオン金利」もそのひとつです。

アドオン金利は実質年率とは異なるものです。そして貸金業法により表示を義務付けられているのは実質年率のほうですので、現在カードローンにアドオン金利はありません。

ですから、利用者の無知により、アドオン金利と知らずに借りてしまったということは現在はありません。ですが、クレジットカードの分割払いや、クレジットカード以外の分割払い(ショッピングクレジット)等ではまだ存在している支払い方なので、知っておいて損はありませんよ。

アドオン金利をひと口で表現すると、「見かけよりずっと厳しい返済」です。

現在、カードローンの利息は毎月、残高に基づき計算し直されています。ですがアドオン金利の場合、最初に借り入れた額により金利が決まり、その後変動しません。残高が減っても、金利が計算され直すことがないので、見た目以上に高い金利を支払うことになります。

先の実質年率のケースと、利息の計算は大きく変わりません。ですがアドオン金利の場合、元本が減っていっても利息は変わらないのです。当初借り入れた10万円が、その後の返済によっても減っていないとして、計算するわけです。

限度額の範囲で繰り返し借りることのできるカードローンにおいて、「最初に借りた額」に大きな意味があるとは思えません。意図的に高利を得るような設定である、アドオン金利がなくなったのは当然でしょう。

利息をどう考えたらいい?

アドオン金利というのは、最初から利息を固定した返済方法です。

この点、現在普通の方式である実質年率の場合は、利用者の工夫次第で、実際に発生する利息をいくらでも減らすことができます。

「毎月いくら返済していればいい」とだけ考えていると、利息を減らすという発想が出てきません。借り入れたらゴールではないので、その後もしっかり考えて返済しましょう。 カードローンに限りませんが、ローンを減らすためには繰上げ返済が重要です。

返済したお金はまず利息に充当され、次に元本に充当されます。元本を積極的に減らしていけば、利息の返済は最小限で済みます。

毎月の、義務としての返済を済ませますと、それを上回る返済があればすべて繰上げ返済として元本に充当されます。積極的な返済で元本が減れば、利息もどんどん少なくなります。

カードローンの商品内容により、返済にはさまざまな方法があります。毎月一回、自動引落としにより返済をした場合は、それ以外に臨時に返済すると繰上げ返済となります。

自動引き落としの契約がない場合は、ATMやインターネットを使って返済することになりますが、必要な額を上回って返済するのは自由です。特に事前の届け出なく、返済した額すべてが、義務としての定例返済として、また随時返済として有効です。

カードローンは残高がゼロとなっても、限度額の範囲で繰り返し借入れができる商品です。この点は住宅ローンやオートローンなどとは違い、返し過ぎて生活が困窮するという心配はあまりしなくていいのです。お金があるうちに、積極的に返済していきましょう。

この反対に、毎月の定例返済すら果たせないというパターンもあります。

2~3か月以上の延滞をすると、「ブラック」という状態になります。これは大変深刻な状況で、こうなるとクレジットカードも作れなくなりますし、カードローンも強制解約となります。

そこまでひどい状況でなければ延滞してもよいかというと、そんなことはありません。 返済ができないと、遅延損害金が発生します。それだけならいいのですが、信用が傷つき、その後の限度額アップや金利ダウンなどのサービスは望めなくなります。

ただ、約定返済ができないので、事前に業者に相談しておいた場合はこの限りではありません。相談して、新たな支払期日を約束しておけば、同じ遅延でも督促を受けたりすることはありません。

ただ、この場合でも「業者が認めた延滞」に過ぎず、遅延損害金は発生します。遅延損害金というとわかりにくいのですが、要は利息が高くなるということです。

ただ、ペナルティである遅延損害金を発生させず、信用も傷つけない方法はあります。業者にもよりますが、事前に相談したうえで利息だけでも入れておけば、約定返済を満たしたとして扱ってもらえる場合はあります。

最低限入れるべき利息は、訊けば教えてもらえますが、先にお知らせしたとおり、借入残高から自分でも計算できます。

ただ、利息だけで済んで助かったと思っていてはいけません。冷静に考えればわかりますが、この行為は「繰上げ返済」とは完全に真逆のものです。

利息だけを入れる返済というものは、元本がまったく減らず、金利負担だけが発生していることになります。

業者が利息だけ入れる返済を認めてくれるのは、利息がそれだけ多くなって収益が上がるからでもあります。

利息だけ入れるというのは、あくまでも一時しのぎとして使うべき方法です。もちろん、一連の仕組みを完全に理解しておいて、すべてわかってそうするのならいいのです。支払えるときには、しっかり繰上げ返済をして取り返しましょう。

利息のシミュレーションをしてみよう

消費者金融等の貸金業者の公式サイトの多くでは、返済のシミュレーションをおこなうことができます。

借入額と金利、毎月の返済額を入力して実行しますと、返済がいつ終わるかがわかります。借入額と金利、返済期間を入力して実行しますと、毎月の返済額がわかります。

たとえば、消費者金融大手のアコム公式サイトに載っているシミュレーションを使って、50万円の借入れ(金利18.0%)でどういう結果が出るか見てみます。

  • 月の返済<17,000円>の場合、返済回数<40回>
  • 返済期間<30回>の場合、毎月の返済額<20,819円>

月の返済額が低すぎる、あるいは返済期間が長すぎる設定を入力しますと、やり直すよう指示が出ます。借入額50万円・金利18.0%の場合ですと、返済回数は46回が上限で、返済金額は残高に対して3.0%が下限となります。

シミュレーションに従い、毎月の約定金額以上の額を支払う場合、任意返済も活用しておこないましょう。

シミュレーションはあくまでも目安です。その後の繰上げ返済によって、利息の負担が減ります。そしてその反対に、利息だけ入れるような返済をすることによって、利息の負担が増します。

まとめ

カードローンの金利(実質年率)について見てきました。

  • 実質年率と金利の実務上の意味は一緒
  • カードローンはすべて実質年率表示をされている
  • 毎月の返済額だけ返済していると、利息に無頓着になりやすい。負担を減らすためには、繰上げ返済をすること。
  • 返済が厳しい場合、相談により待ってもらえることはある。ただし、待ってもらっても、最終的に負担は増える
  • 返済シミュレーションを積極的に活用しよう

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